5日、チームKの1st.ステージ「パーティが始まるよ」の千秋楽を迎えました。3月までのチームA単独の公演を第1期として、AKB48の公演をまずは行うという段階から、このチームKが加わってAKB48内で競争を生み、公演の問題点が明らかになったのが第2期。8日からの公演は、問題点を解消してメジャーに耐えうる、ビジネスモデルを証明するステージといえる第3期という位置づけでしょうか。
 問題点は6月に入ってから急激に明らかになってきています。劇場の柱が邪魔だ、という元々あった問題ではなく、AKB48の公演がほぼ満員になってきてから生じたものです。ここではoffice48、ファン、秋葉原にそれぞれで明らかになった問題点を簡単に見てみます。
<office48>
・収益が見込めるのがグッズ販売のみ
・新規ファンの開拓ができない

 元々公演での売上だけでは、成り立たないビジネスモデル。大きな収益の柱として期待されたシングルCDの売上も伸び悩み、グッズ販売で収益を上げようとしています。原因としては新規ファンの獲得ができていないこと。「会いにいけるアイドル」というコンセプトによって、初期にファンを獲得しましたが、そのファンがアイドルに会えなくなることを恐れコミュニティを作り、新たなファン層の開拓がしにくい状況を生んでしまいました。
 すでにテレビや雑誌などの旧メディアを使ったプロモーションに力がないことは証明されてしまったわけで、違うプロモーションを検討する必要がある。例えば口コミ。ファンに「アイドルの布教>劇場に行く」、という図式の意識をイメージさせれば、急激にファンは増えて行くことが予想されます。
<ファン>
・チケット購入の時間的な負担が大きい
・新規ファンを受け入れない古参ファン・・・といっても1年経っていないが

 チームKの千秋楽公演には午前5時に100名以上の行列ができたとのこと。平日でここまでの列を作るのは異常といえます。通常公演でも午前中に売り切れて公演までの空き時間が生まれます。社会人やまともな学生には手を出せない領域となってきています。ファンはチケット発売開始の数時間を耐えなければならない。場合によってはファンが体調を崩すというケースだってあるわけです。現にAKB48では劇場で倒れたファンが亡くなっています。彼も早朝の列の中で見かけることがありました。
 身体的な無理が生じてくるとファン同士のネットワークにより、組織化してチケットの購入を行うようになります。一応office48では禁止行為としていますが、取り締まりはできていない。新しいファンがAKB48の公演を見てみたいと思ってもチケットの入手は難しい、入れないという仕組みができてしまっています。
<秋葉原>
・深夜・早朝からの行列が生まれる
・ファンの行動が劇場周辺に限られる

 チケットを確保するために、早朝から場合によっては徹夜で並ぶことがあります。秋葉原の街自体が夜は静かな街。その中で100人単位の行列ができるのはゲームのビッグタイトル発売による深夜営業以外ではドンキができてから。まずはパチンコ屋でしたが、AKB48の購入列も無視できないレベルです。勢いトラブルを起こるようになり警察の出動も珍しいものではありません。
 また、チケットを購入してから公演が始まるまでの時間や消費活動が秋葉原の街にメリットを与えてはいない。アキバの中でもアイドルファンの歴史が浅いためで、ある種敵対してしまっている。アイドルオタクもオタクの一形態には変わりなく、彼らとアキバが融合できなければ、治安やイメージが悪くなるだけでAKB48は秋葉原にある必要はありません。

 office48としても初めてのことで手探りの状況でした。12日からはチケット購入方法も変わります。何をしても許されるという段階は終わり。どう問題を解決して、AKB48を成長させていくのか?せっかくアキバで生まれ成長していこうと決めたプロジェクトなら街もAKB48もお互いにうまく融合し成長して欲しいものです。

 8日の2nd.ステージ初日は、公演を見るかどうかは別にして早朝アキバレポを予定しています。

<参考記事>
80年代手法でタレントをプロデュース秋葉原48
AKB48「スカート、ひらり」オリコンランキングでデビューシングルを下回るが

<参考サイト>
〜AKB48メジャーデビューまでの軌跡〜

<参考ブログ>
AKB48 Kチーム1STステージ千秋楽。(へっぽこ猫の雑書)
AKB48 Team K 1st ステージ千秋楽 + Team A(T's Cafe -AKB48 ちるちるみちるの大冒険-)
Kチームお疲れ様!(サザンクロス〜みなみ十字星〜)
千秋楽(さくらのはなびらたち)
チームK 千秋楽(AKB48 style)